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なぜ政治家は駅前や交差点に立つのか?“見える政治”の原点をたどる

生活・暮らし

福岡市内の駅前や交差点で、手を振る政治家の姿を見かけることがあります。忙しい朝や夕方の時間帯に、わざわざ立って挨拶をしているのは、なぜなのでしょうか。一見すると選挙のため、あるいは売名行為にも見えるこの行動には、実は政治の原点ともいえる深い意味があります。

駅立ち・辻立ち

なぜ駅前に立つのでしょうか──3つの理由

政治家が「駅立ち」や「辻立ち」と呼ばれる活動を続ける理由には、大きく3つの目的があります。

ひとつ目は、市民の暮らしの空気を肌で感じるためです。駅や交差点には、通勤・通学、買い物など、地域の生活が集まります。そこに立つことで、街の変化や雰囲気を直接受け取ることができます。

ふたつ目は、市民からの声を直接聞く貴重な場であることです。「保育園の空きがない」「通学路が暗い」といった小さな悩みは、日常の中に潜んでいます。道すがら声をかけられることも多く、そうした声が政策の種になることもあります。

みっつ目は、政治をもっと身近に感じてもらうためです。議会やSNSだけでは伝わりづらい政治家の姿勢や人柄も、挨拶や会釈を通して伝わります。「この人なら話しかけやすい」と思ってもらえる関係性は、こうした日常的な活動から生まれます。

駅立ちを通して得られた声と気づき

福岡市内で活動するある市議会議員は、駅立ちや辻立ちを通じて、さまざまな市民の声に触れてきました。

たとえば、「子育て支援制度をもっと充実させてほしい」「道路の段差が危ない」など、実際に地域で生活しているからこそ生まれる具体的な課題が寄せられるそうです。

こうした声は、議会での提案や質疑につながることもあり、政治の現場にとって非常に貴重なものです。中には「選挙目当てでは?」という声もありますが、本人の想いは「地域の声を受け止める場を、日常の中に持ち続けたい」というものです。

“見える政治”が信頼を生む

駅前に立つことは、直接的な政治活動ではありません。しかし、政治を「見えるもの」にし、市民との距離を縮めるという点で、大きな意味があります。

ポスターやネットだけでは伝わらない人柄や姿勢こそが、政治への信頼につながります。政治家が日常の中に“立ち続ける”という行動は、市民一人ひとりが声を届けやすい社会をつくるための、小さな一歩なのかもしれません。

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