国会活動

令和2年5月27日 法務委員会「あおり運転」等

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■あおり運転
■入管委託業者における雇用関係
■黒川検事長辞任について

松島委員長 それでは、速記を起こしてください。
 次に、稲富修二さん。

稲富委員 立国社の稲富でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、あおり運転について伺います。
 新設の二条五号について、まず伺います。
 この中に、車の通行を妨害する目的についてとありますが、妨害する意思はなく、外形的に危険運転致死傷罪と同じ行為をしてしまった場合、そういったことも想定をされますが、改めて、この妨害する目的という判断基準をお示しください。

川原政府参考人 お答え申し上げます。
 改正後の自動車運転死傷処罰法の二条五号の車の通行を妨害する目的、これは、現行の四号の車の通行を妨害する目的と同様でございまして、相手方に自車との衝突を避けるために急な回避措置をとらせるなど、相手方の自由かつ安全な通行を妨げることを積極的に意図するというものでございます。
 したがいまして、この積極的な意図がなければ、単に外形的に危険運転致死傷罪と同じ行為をしてしまったというだけでは五号の罪は成立しないと考えております。

稲富委員 次に、同じく、車の通行を妨害する目的についてなんですが、漠然と後続車両を妨害するということはあり得ると思うんですが、そういった場合の認識について、漠然と妨害することの認識がある程度のもので足りるかということをお伺いします。

川原政府参考人 お答え申し上げます。
 車の通行を妨害する目的というのは、先ほど来申し上げておりますが、相手方の自由かつ安全な通行を妨げることをまず積極的に意図することをいいまして、車の通行を妨害する目的であれば足りまして、特定の車の通行を妨害する意図までは必要ないものでございます。
 したがいまして、漠然とというお尋ねでございます。例えば、加害者が自分の車の後方を走行する自動車の存在を、その車の存在自体は明確には認識していないものの、そのような自動車がいるのであれば妨害しようと考えて、先ほど申し上げたような積極的な意図によって妨害行為に及んだということならば、そのような積極的な意図があれば、通行を妨害する目的の要件は満たし得るものと考えております。

稲富委員 ありがとうございます。
 その次に、きょう、けさも参考人の質疑の際に、あるいは午後の質疑の際も、ドライブレコーダーのことに触れられている委員の先生方もたくさんいらっしゃいました。これについてちょっと伺います。
 妨害目的、こういった認定において、ドライブレコーダーが危険運転致死傷罪の立証の決め手となる場合はこれからふえてくるものと思いますが、必ずしもこれが万能であるかどうかというのは、またこれは別の問題かと思います。その点、改めて、この効用あるいはその限界についてお伺いをいたします。

川原政府参考人 お答え申し上げます。
 通行を妨害する目的につきましては、委員が御指摘されましたドライブレコーダーの映像のほかに、例えば被害者、目撃者、加害者の供述などさまざまな証拠に基づきまして、加害者の具体的な運転態様、犯行時や犯行前後における加害者の言動などさまざまな事実を認定した上で、総合的に評価して行うこととなります。
 証拠の内容やその評価は個別の事案ごとに異なり得るため、一概に申し上げることは困難でございますが、一般論として申し上げれば、通行を妨害する目的の認定に当たって、ドライブレコーダーの映像は客観的な運転態様や加害者の言動を明らかにするものであり、これが立証の決め手となる場合も十分にあるものと考えております。

稲富委員 このドライブレコーダーですけれども、仮に被害者の不利になるような場合、あるいはそれが証拠として採用されることがあるのか。また、その逆もあって、加害者にとって有利な、そういったことも採用されることがあるのか。それを伺います。

川原政府参考人 お答え申し上げます。
 刑事裁判における証拠の採否は、当該事件を担当する裁判所が事案に応じて判断する事柄であるため、一概にお答えすることは困難でありますが、あくまで一般論として申し上げれば、被害者車両のドライブレコーダーの映像は証拠能力を有し、証拠調べの必要があると判断された場合には、その内容が被害者にとって有利であるか不利であるか、あるいは被告人にとって不利であるか有利であるかを問わず、刑事裁判における証拠として採用され得ると考えられます。

稲富委員 ありがとうございました。
 次に、コロナ関連の質問に移りたいと思います。入管について伺います。
 きょうは厚労省から政務官に来ていただきました。ありがとうございます。
 コロナの影響で、ただいま、海外からの入国者が大幅に減っております。したがって、入管業務も減っているということでございまして、入管の管理の補助に当たっている方々の業務も減っているわけです。福岡空港で入管審査の支援業務に当たられる方が雇主から三月十三日に自宅待機を命じられているにもかかわらず、給料が出ていないという事案が発生をしております。コロナで休業を命じられたにもかかわらず給料が払われていないということは不条理であると考えます。
 私の問題意識は、国は、仮に義務がないとしてもなるべく休業手当を払うよう、労働者の利益が損なわれることがないようにということを促してまいりました。であれば、少なくとも国が業務を委託している事業者についてはそのような対応をとっていただきたいというのが基本的な問題意識です。
 これはまた、今これから福岡のことを聞きますけれども、福岡だけに限らず、その他の地域にもあり得る話だと思います。
 そこで、まず事実関係を伺います。福岡空港における海外からの入国者数、一月以降の推移について伺います。

高嶋政府参考人 本年一月以降におけます福岡空港での外国人入国者数は、外国人ですが、一月は約十七万三千五百人、二月は八万二百人、三月は一万三百人、それから四月は三桁落ちまして三十人でございます。それから日本人帰国者数ですが、一月は約九万三百人、二月は六万七千人、それから三月は一万四千人、四月は、これは暫定値でございますが、二桁落ちまして百八十人となっております。
 以上でございます。

稲富委員 次に、福岡空港における入国管理に関する委託業者に対して、ことしに入って、特に入国制限が厳格化して海外からの入国者が激減する中で、業務、そしてそれに対する支出をどれぐらい減らしたのか、お伺いします。

高嶋政府参考人 委員御指摘の福岡空港におけますイミグレーションアテンダント業務及び出入国審査支援通訳業務につきましては、福岡出入国在留管理局におきまして、航空機の運航計画等に基づいて、配置する人員を決定しております。業務委託契約に基づくものでございますが、本年一月は約七千六百時間、二月は約七千時間、三月は三千二百時間、四月は七百時間に相当する業務を委託しております。
 支出金額についてのお尋ねでございますが、契約上、委託した業務の時間に応じて決定する、こういう契約になっておりますが、具体的な金額につきましては、個別の事案につき、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
    〔委員長退席、伊藤(忠)委員長代理着席〕

稲富委員 約一桁減っている、七千六百時間が七百時間に変わったということで、十分の一になったということかと思います。
 そこで、自見政務官にお伺いします。
 先日、厚労委員会の質疑の中で、当該事業を実施するために雇用された作業従業員への賃金などが事業を実施するために準備、維持した経費と認められる場合は、各事業の内容にもよるが、委託事業に要した費用として、人件費を含め、支出した経費を国が支出しても差し支えないという御答弁がございました。
 本人の人件費、この場合、休業を命じられて休んでいるというその方の人件費は、まさに事業を実施するための準備、維持した経費と認め、委託事業に要した費用として国が人件費を支出すべきだと考えますが、見解を伺います。

自見大臣政務官 お答えいたします。
 五月二十二日の厚生労働委員会では、あくまで、公共調達に関する一般的な取扱いの観点を踏まえ、厚生労働省における取扱いについて答弁をさせていただいたものでございます。
 委員御指摘の福岡空港における入国管理に係る委託業務につきましては、当該事業を実施する法務省において判断されるべきものであると考えており、私の立場での答弁は差し控えたく存じます。

稲富委員 同じ政務官の答弁の中で、労使がよく話し合って、休業中の手当の水準を話し合うべきだ、それで労働者の不利益を回避する努力をしていただくことが大変重要だということをおっしゃって、同趣旨のことは厚労省の企業向けのQアンドAにも書かれております。
 入国管理に従事する方はこれから必ず必要になっていくわけでございますし、何度も申し上げているように、国が委託している事業者ということでございますので、休業手当を払うように国が何らかの働きかけをするべきだし、そのような指導を厚労省がすべきだというふうに考えますが、先ほど政務官はそういう答弁をされましたけれども、ぜひ前向きに、これはやはり、言うと、ゆえなく困っていると思うんです。そして、何度も言うように国が委託をしている先です。それが国の方針と違うということであれば、国としての何らかの指導が必要じゃないかということでございますので、前向きな答弁をお願いします。

自見大臣政務官 お答えいたします。
 あくまで厚生労働省の取組を申し上げればということになりますが、厚生労働省では、労働関係法令を始めとする諸法令をしっかりと遵守していただくこと、守っていただくことが非常に重要だというふうに考えております。
 ただ、繰り返しとなってしまって恐縮ではございますが、委員御指摘の福岡空港における入国管理に係る委託事業への個別の対応につきましては、当該事業を実施する法務省において判断されるべきものと考えており、私の立場では答弁は差し控えたいと存じます。
 ただ、一般論でございますけれども、個別の事案につきましては、労働局でよく御相談させていただくような体制を整えておりますので、引き続きしっかりと我々も取り組んでまいりたいと思っております。

稲富委員 ありがとうございます。
 なかなかちょっと、前向きにとはいかないかもしれないけれども、ぜひ、ちょっと、改善を求めていきたいと思います。よろしくお願いします。
 政務官、もう大丈夫です。ありがとうございました。
 次に、黒川検事長の辞任についてお伺いをしてまいります。
 先ほど来ありましたけれども、私は、この問題でまず一番思ったのは、この調査検討結果の紙です。この中に、いろいろ書かれてあるんですが、最後に、職責のあり方のところで、処分の最終的な結論があるわけですけれども、(1)で、いかに黒川さんがこういうことがよくなかったかということが書いてあって、最後の(2)のところで、やはり点ピンは必ずしも高いとは言えないということがあって、反省しているとあって、長い貢献があるということで、最後にその結論を得るわけです。ここのところが非常に、この(2)のところは、言えば、私からすると、余りにも露骨であり、赤裸々であり、非常に無防備な言葉だなと思います。
 大臣、基本的なことをお伺いしますが、この文書は、法務省のクレジットがありますので、大臣も決裁があって、そして広く国民に知れ渡ってもいいという文書かと思いますが、その確認をさせてください。
    〔伊藤(忠)委員長代理退席、委員長着席〕

森国務大臣 はい。私が見て了承した文書でございます。

稲富委員 昨日、当委員会で刑事局長は、串田先生とのやりとりの中で、この処分の、要するに、点ピンレートについてはどうか、国民の意識とかなり違うんじゃないかといったときに、この点ピンレートのこのことと刑事の処分はこれは別なんだということを強調されました。これは別なんだと。だから、ここで書かれてあることはあくまで処分の内容であって、刑事とは別なんだということを主張されました。
 しかし、大臣、ここが問題なんですよ。これが世に出て、私もそうなんですけれども、マージャン好きの人に、点ピン、これはいいのか、法律で問題ないんだねと言われるわけです。
 問題は、普通の国民からすると、これが表に出たときに、その処分と刑事のあり方とは違うと幾ら言われても、わからないんですよ。だから、私は、大臣にお願いしたいのは、まさに国民の意識と違うというところをつなぐのが大臣の役目だというふうに思います。
 最後に伺います。
 法務・検察行政刷新会議なるものを大臣がつくられるということでございますが、改めて、検察の理念ということに立ち返って、身内に甘い調査をやり直す、私はそういう機会にしていただきたいと思いますが、最後、答弁を求めます。

森国務大臣 今回の黒川氏の行動は甚だ不適切でございます。法務・検察に対して国民の皆様からさまざまな御批判、御指摘をいただいております。私は、検察はもとより法務行政も、国民の信頼がなくてはなし得ないものだと考えておりますので、この機会に、法務省内に法務・検察行政刷新会議を設置することを決めました。さまざまな御指摘を踏まえて、この会議で検討してまいりたいと思います。
 黒川氏の処分については、必要な調査を行ったと認識しております。

稲富委員 終わります。ありがとうございました。

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