国会活動

令和元年11月13日 厚生労働委員会「医薬品、医療機器等について」

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案件:
■厚生労働関係の基本施策に関する件
■医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案

盛山委員長 次に、稲富修二君。

稲富委員 立国社の稲富修二です。
 きょうは、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、法案の質疑にさせていただきます。
 先駆け審査指定制度について、まずお伺いします。
 これは、どういうものが対象で、どういうプロセスで決定されるのか、基本的なことですが、その基準を伺いたい。近年、当制度で承認された治療薬で耐性ウイルスの検出が報告されたことから、同薬の審査にもっと時間をかけるべきではなかったか、そういった声も出ておりました。安全性の観点からの対応をどのようにされるのか、お伺いします。

樽見政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、通知において、この先駆け審査指定制度をやっておるということでございますが、その選定のための要件としては、画期性、対象となる疾患の重篤性、高い有効性、安全性、それから、最終的に開発に結びつく可能性が高いことという四つの要件を定めておりまして、企業からの申請に基づいて厚生労働省及びPMDAで評価を行いまして、薬事・食品衛生審議会薬事分科会にその選定結果を報告するというプロセスを踏んでおります。
 御指摘の、抗インフルエンザ薬に対して耐性ウイルスが発生するということにつきましては、治験を実施していた段階においても判明していたことでございますので、この薬の承認の際にはその点も踏まえて評価を行うとともに、企業にはその内容を添付文書に記載をさせ、医療現場へ情報提供させるという扱いをとっているところでございます。
 それから、製造販売後調査におきましても、臨床現場でこのインフルエンザ薬が使用された際の、この薬に対する感受性の変化あるいは耐性化といったようなものについて情報収集を行うようにというふうに承認条件を付しておりますので、それに基づいて企業から随時情報収集をしております。
 この先駆け審査指定制度を今回法制化をするわけでございますけれども、法制化後、この対象品目についても、承認時の有効性、安全性の確認のみならず、通常の品目と同様に、承認後に得られた安全性情報に基づいて適切な措置を講ずるという安全性の確保はしっかりとやっていきたいと考えています。

稲富委員 次に、条件付早期承認制度についてお伺いします。
 患者数が少ない等により治験に長時間を要する医薬品、医療機器を早期に承認する当制度について、健康な方にも投与される予防薬を対象にしている。安全性に問題があった場合、被害規模が大きくなる可能性があると思われます。予防薬も対象とした理由はどこにあるのか、お伺いをいたします。

樽見政府参考人 条件付の早期承認制度でございます。
 予防薬あるいはワクチンは、普通の薬と比べますと、まさに健常人を相手にするというところでは違うというのは御指摘のとおりでございます。
 ただ、こういうものでありましても、例えば、感染症のパンデミックというようなものが生じる、その対策を目的とする製品など、今後の保健衛生上の状況によりましては、医療上の必要性が高く、それをできるだけ速やかに現場に供給しなければいけないということが考えられるものでございますので、現時点においてこうした医薬品を本制度の対象から除外することにはしておらないということでございます。

稲富委員 次に、AIを用いた医療機器についてお伺いをします。
 今回、新たな承認審査制度を導入するということでございますが、学習をしていくわけですけれども、どうやってその品質あるいは安全性を確認をしていくのか、AIについてお伺いをいたします。

樽見政府参考人 今回の改正で、医療機器についての承認制度の合理化というものを入れることにしているところについてのお尋ねでございます。
 医療機器につきましては、御指摘のとおり、AIを使った医療機器、そういうものを始めといたしまして、製造販売承認後も絶え間ない改善、改良が行われることがむしろ通常であるというのが特徴でございます。改善、改良された医療機器の安全かつ迅速な提供を可能とする制度というものが求められているわけでございます。
 従来ですと、一部変更承認を一々とることが必要だったというところについても、継続的な改良について、そうした手続を合理化をしていくということを盛り込んでいるわけでございます。
 今回の薬機法改正においては、市販後に恒常的に性能が変化する医療機器について、製造販売後に性能の向上が絶えず維持されるような計画やプロセスというものを出していただいて、それを事前に評価をして、評価された計画の範囲内ということであれば、性能やあるいは表示内容の迅速な変更を可能とする、さっき申し上げた一部変更承認というものが一々要らないという制度を導入しているわけでございます。
 ですので、こうした制度を活用しまして、絶え間なく改善、改良が行われるという医療機器の性質に即した形で、その品質、安全性の確保、これは絶対必要でございますが、それとあわせて迅速な変更というものを両立をさせることで、承認審査制度の改善を図りたいというふうに考えているものでございます。

稲富委員 ありがとうございます。
 次に、地域連携薬局についてお伺いをいたします。
 先ほど来同僚議員からもありましたけれども、薬局、薬剤師の負担がふえるのではないかという懸念についてです。
 かかりつけ薬局の機能を有する地域連携薬局になる場合には、夜間、休日対応、在宅訪問等が求められることとなれば大幅な負担増ということになる、そういった懸念があると思いますが、この点についての御対応はいかがでしょうか。

樽見政府参考人 認定薬局についてのお尋ねでございます。
 認定薬局、地域連携薬局でありますると、入退院時に、例えば、入院する前に飲んでいたお薬がこうですということを入院先の医療機関にちゃんと情報提供する、あるいは、退院してきたときに、そういう入院時の医療の情報をしっかりともらって、服薬指導をきっちりとやっていくというようなことが必要になります。
 さらに、そういうことに基づいて、例えば、夜間、休日であっても、相談、あるいは調剤が必要になったときには調剤というような業務を行うということが必要になります。また、地域の例えばケアマネジャーの方との連携でありますとか、先ほどの入退院ですと、退院するときに、例えば、在宅のほかの介護のサービスを受ける事業者と一緒に退院時カンファレンスといったものを行う、それに参加をすることが求められるということになりますので、そういう意味でいいますと、おっしゃるように、単に薬局に座ってお客さんが来るのを待って調剤をするということからすると、それは業務はふえると思います。
 ただ、まさに、これからの薬局のあり方として、対人業務というものを充実をして地域の役に立つということを目指しているわけでございますので、そういう意味でいいますと、ある意味今後の薬局のあり方として負担がふえるという要素はあるかもしれませんけれども、必要なことではないかなというふうに基本的には思っています。
 ただ、御指摘のような、例えば夜間、休日みたいなところ、そういうところで小規模な薬局はなかなか大変だという御意見がございます。そういうことで、そういう場合には、例えばほかの薬局と連携しながら対応するという場合を認めるといったようなことを、午前中の質疑でもありましたけれども、地域の実態を踏まえた対応が可能になるような要件というものについて検討して、対応していきたいというふうに考えているところです。

稲富委員 ありがとうございます。
 次に、またこの地域連携薬局と専門医療機関連携薬局についてなんですけれども、これは何度か私も説明を実はいただいたんですけれども、同僚議員からも恐らくあると思いますが、患者さんにとってどういうメリットがあるのか、いいことがあるのか。そして、これぐらいいろいろなものを、別のものをつくることの意味といいますか、いま一つ、何でここまでするのか、何でこういうことをやるのかということが非常にわかりにくいなというのが率直な私の感想です。
 さはさりとて、導入する以上、どういうメリットがあるのかぜひ御答弁をいただきたいのと、健康サポート薬局については、届出数について、薬局全体の二%にすぎないということを伺っております。そういう中にあって、地域連携薬局、専門医療機関連携薬局を今後どのように整備をして、インセンティブを持ってふやしていこうとしているのか、あわせて御答弁をお願いします。

樽見政府参考人 地域連携薬局と専門医療機関連携薬局、このメリットというものをできるだけわかりやすく各方面に説明をしていって理解を求めていく、これは御指摘のとおり大変重要だと思いますので、これは私どもしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。
 その上で申しますと、これも先ほど来出ておりますが、まさに高齢化が進んで、在宅で医療を受けられる方が非常にふえている。そういう方が、例えば複数の医療機関に行ってそれぞれお薬をもらってきてというようなことになりますと、やはり、かかりつけの薬局というものを決めておいていただきますと、多剤投与の弊害、ポリファーマシーといったようなものも避けられる。そういういわば医薬分業のメリットというものがはっきりと感じられるようになってくる。
 それから、例えばがんなどの専門的な医療というのも、かつては入院が中心だったものが、外来で通院で治療ができるというふうになってくる。そうしますと、例えばがんのお薬ということになると、なかなかきついお薬もありまして、副作用があったらすぐ相談していただきたい、あるいは、調剤のときだけじゃなくて、まさに、継続的にちゃんと飲んでいただいているか、それによってどういうふうにお体の反応が出ているかということを把握しなければいけない、そういったようなお薬も非常にふえているということでございますので、そうした医療への対応について、在宅医療のパートナーといいますか、在宅医療のときに安心して相談できる薬局というものになっていただくということが期待をされるわけでございます。
 かつ、これを都道府県の認定で看板を掲げていただくということによって、患者さんにとって相談しやすいということもありますし、また、地域にとっては、そういう薬局があることがいわば地域の安心の力を高めるということでもあろうというふうに思っているわけでございます。
 こうしたことについてしっかりとPRをしていく、地方自治体にも理解を求めていくということにします。
 それを具体的に早く進めるためにどうするかということでいいますと、まずは、こういう要件について、法律を通していただきますれば、その後早急に詰めて、できるだけ早く公布をして十分な周知を図りたい。
 それから、新たな構造設備が必要となる場合の税金の減免ということについて税制改正要望を行っておりますので、これをぜひ実現に向けて努力をしていきたいというふうに思っているわけでございます。
 また、ペーパーワーク、承認の事務みたいなところにつきましても、既に報告していただいているような情報というものはそのまま活用できるような形にしていきたいというふうに思っております。
 また、さらに、これも先ほど出ましたのであれですが、今後、必要に応じて、診療報酬上の対応についても中医協において御議論いただきたいというふうに考えているところでございます。

稲富委員 ありがとうございます。
 次に、今回の法律の中で、特定用途医薬品等については、先ほど少し局長からも御答弁がありましたけれども、現行の希少疾病用医薬品等と同様、試験研究を促進するための必要な資金の確保及び税制上の措置を講じるということが書かれております。
 以下、この税のことと財政のことを少しお伺いします。
 これはいわゆる政策減税ということかと思いますが、平成三十一年税制大綱に既に位置づけられているわけですけれども、医療上のニーズが著しく充足されていない医薬品等であるから財政的な面から支える制度が設けられているのか、どのような政策目的なのか、説明をお願いいたします。

樽見政府参考人 特定用途医薬品でございますけれども、例えば、既存のお薬でありますけれども、それをお子さんに使うということ、それができるんだけれども、それの小児の用途というものについては承認をされていない。そうしますと、お子さんに対して使うということになると、その承認が必要ですし、また、用法用量というものも、お子さん用ということでどうするかということを決めなければいけない。そういうものを、なかなかそれがほっておくと進まないといったような中で、それを進めていただくことの医療上の必要性というものが非常に高い、そういったようなお薬でございます。
 同様のお薬ということで、今までの制度で、希少疾病用の医薬品、いわゆるオーファンドラッグ、必要性は高いんだけれども、ほっておくと企業がなかなか開発をしていただけないような薬ということでオーファンドラッグというものがあって、それは既に制度の中に入っているわけでございます。
 そういうオーファンドラッグ、希少疾病用の医薬品について、金銭的な措置、支援ということで、特に試験研究を促進するために必要な資金の確保、具体的には、常時使用従業員数が千人以下である企業に対しては医薬基盤・健康・栄養研究所を通じて助成金を交付する、あるいは、特定用途医薬品等の開発に係る研究費に基づきます法人税に対する一〇%を上限とした税額控除等というようなものを希少疾病用の医薬品についてやっておりますので、これをこの特定用途医薬品についても行うことにするということでございます。

稲富委員 きょうは財務省にも来ていただいております。
 今回のこの措置によって開発企業はどれほどの減税効果になるのか、その規模、そして、今回は期間があるのかということをまずお伺いをいたします。

小野政府参考人 お答えいたします。
 まず、研究開発税制全体ですと、全体適用額約六千億円というところを中心に推移しておりますけれども、委員御質問の医薬品製造業についての減収額は幾らかということは、実はこれはデータの関係で把握しておりません。
 私どもで把握できる限りで申し上げますと、医薬品製造業が含まれております化学工業、これについての適用実績につきましてはデータを持っておりまして、五年間の数字を申し上げます。平成二十五年度から二十九年度までの五年の数字です。平成二十五年度で千百二十五億円、二十六年度で千九十億円、二十七年度で千百四十四億円、二十八年度、千五十七億円、二十九年度で千百三十億円となってございます。

稲富委員 ありがとうございます。
 個別にこれによってどれぐらいの規模があるかということはなかなかわかりにくいということ、ただし、医薬品業界が含まれる化学工業としては、一千億オーダーの減税を政策減税として毎年大体やっている、研究開発としては六千億オーダーの減税をしているということがございました。
 私はこういう政策について政策減税をするというのは賛成ですが、ただし、これはいつもあることですけれども、期限がない、あるいは、永遠にこれが続き、なかなかやめにくい等々、やはりどうしてもそれをやめるということになると難しくなる。あるいは、その他との公平性もおかしくなる、説明できないようなところがある、課税ベースが侵食される等々、私は、とにかく、始めるのはいいけれども、その後の検証をやはりしていくことが必要だと思います。
 その意味で、なかなか租税特別措置は見にくいんですけれども、やはりしっかりと見直していく、常にどういう効果があるのかを見ていくことが必要かということを思いますので、あえてきょう、取り上げさせていただきました。
 次に、少し別の話題に参ります。
 大臣にちょっとこれからお伺いをしてまいりたいと思います。
 消費税が一〇%に上がりまして、これは所信にもありましたけれども、社会保障・税の一体改革がこれで一つ大きく区切りを迎え、二〇二五年までの社会保障のあり方というのは一つの形になって、これからは二〇四〇年なんだということで、今議論がされているものと思います。
 そこで、社会保障を考える上での前提の認識についてお伺いをしたいんですけれども、社会保障と税の所得再分配の機能、これは十分に機能しているとお思いかどうか、大臣に所見をお伺いします。

加藤国務大臣 機能している判断基準、なかなか難しいところでありますし、いわゆる所得の再配分前と再配分後においてそれぞれ税と社会保障でまた配分機能が変わってきている、こういうのが今の実態だと思います。
 ただ、趨勢的なここ最近の動きを見ると、例えばジニ係数で見れば、これは所得再分配後の世帯単位の数値でありますけれども、近年の雇用や所得環境の改善、社会保障、税による所得再分配が機能している結果として、おおむね横ばいで推移をしております。また、相対的貧困率については、長期的には上昇傾向にありましたけれども、ここに来て雇用が大きくふえているということ等もあって低下に転じている、こういう情勢になってきている。
 いずれにしても、格差が固定をしない、また、許容し得ない格差が生じない社会をつくっていく、これは非常に重大な課題であると思っておりますので、そのためにも、経済をしっかり成長させて、その果実がそれぞれの皆さんのところにしっかり分配をされ、また、そうした中で経済の成長が生まれていくという、まさに成長と分配の好循環、これをしっかりと図っていけるように、つくり上げていけるように取り組んでいきたいと思います。

稲富委員 ありがとうございます。
 これは基本的な認識ですので更にお伺いしますが、大臣、ジニ係数で見てやはり格差は拡大をしていないんだということを、はっきりと言うのもなんなんですがということで少し留保をしながら、その事例としておっしゃいました。やはり、再分配機能が十分有効に機能して、そして格差をそれなりに埋めているんだということを、なかなかはっきりとはおっしゃれない状況なのかなと思います。
 確かに、厚生労働省が出している再分配調査を見ると、ジニ係数はほぼ、所得再分配後は大体変わらない数字が出ていて、じゃ、格差が拡大していないんじゃないかということなんですけれども、恐らく大臣がお感じのとおり、その数字と我々の暮らしとか生活とか地元とかの感覚でいうと、とても格差が拡大をしていないとかいう雰囲気ではない。何となくやはり社会が二極化していっているんじゃないかとお感じだからこそ、はっきりとおっしゃらなかったんじゃないかと思いました。
 もう一度端的にお伺いしますが、格差は今拡大しているということをお感じでしょうか。大臣の所見を伺います。

加藤国務大臣 先ほど申し上げたのは、どういう指標で見ていくのか、何に着目していくのかということが大事なんだろうと思います。
 今、経済的なこうした指標で見れば、横ばいであったりあるいは低下をしているということもあります。しかし、一つ一つの事象を見たときに、やはり我々が対応しなきゃいけない課題というのはいろいろなところに存在をし、それを格差と捉えるのか、貧困と捉えるのかはあると思いますけれども、そういった課題があること、それを我々はしっかり認識しながら取り組まなきゃいけない、こういうふうに思っています。

稲富委員 何か、わかったようなわからないような感じですね。
 要するに、おっしゃるように、確かに全体としてどうかと言えない。それぞれ事象によっては違うと言えるし、データによっては違うとは言えます。
 ただ、基本的な認識だと思うんですよね、ここは。どれぐらい社会的に所得分布が変わっていっているのかという基本認識が違うと、それは当然、税とか社会保障の改革だって方向性が私は違うと思うんですけれども、そこは少し、なかなかはっきりとおっしゃれない部分なのかもしれません。
 でも、おっしゃるように今回のジニ係数はそれなりに横ばいだとしても、若い世代のところは非常に拡大をしているとか、世代によって違うとか地域によって違うとか、あるいは単独世帯のジニ係数が上がっている、確かにそれぞれあります。ただ、私は、基本的には社会としてはそういう方向に向かっているのではないかと思います。
 そこで、非常に基本的なことを少しお伺いをします。
 今回の十月一日からの保育料の無償化に伴うことで、大臣の公平感を伺いたいと思います。
 資料の一枚目です。これは福岡の保育料なんですけれども、この赤で囲ったところが保育料の月額。これも累次にわたって当委員会でも議論されてまいりましたが、改めて伺いたいと思います。
 三歳児以上、これは九月までの保育料ですので、左の方ですね、ゼロ円から三万二百円まで、約十三段階に分かれている。右側が国の基準ですので、それと比べるとはるかに福岡は安くなっている。
 その次のページを見ていただくと、階層別の人数。はっきりと三歳以上ということは言えないんですけれども、これに呼応した形でAからDの十一まで、大体そこを構成する方々の比率が載っております。A、Bというのが保育料ゼロ円の方々、Dの一番下の十、十一という方々が最高の保育料を払っていらっしゃる方々。ほぼ一〇%いかないぐらいの方々と言えると思います。
 十月一日を境に、三歳以上、これまで一番払っていた三万二百円を払っていた方々が、当然これがゼロ円になって、ゼロ円だった方はそのままゼロ円ということなんですけれども、今申し上げたように、一番、三万二百円を払っていた方々はほぼ、トータルでいって一〇%未満であろう。そして、ゼロ円の方は、今書いてあるように、一五%あるいは一六%ということなんですね。
 それで、消費税が広く薄く負担をするという中にあって、誰もが納める。しかし、一方で、十月一日を境に高額所得者が、三万二百円の方が負担がゼロ円になるということ。これについて、大臣はこれを公平とお考えかどうかということをお伺いします。

加藤国務大臣 これは、どういう視点で幼児教育の無償化をやっていくのかということだと思います。
 例えば、小学校、中学校は、所得の多寡にかかわらず、基本的には無料であります。どんなに所得が高くても授業料を取られるわけではない。そういった意味で、それは教育としての視点で進めておられるんだと思います。
 今回の幼児教育の無償化もそういった観点からこれまで進めてきていたんですが、ただ、残念ながら財源もないということで、所得の低い人からだんだんだんだん拡大をしてきた。
 今回、こうした消費税の引上げという税収もあったということで、本来やるべきことをここで一遍に実施をした、こういうことでありますから、そこは、常にあるべき姿を見ながら、負担がどうなのかという議論からすれば、本来、教育というもの、この国の基盤を、将来の世代を形成していくという大事な教育をつくっていく、そういった観点から、特に、幼児教育の重要性というのは、申し上げるまでもなく国内外においても指摘をされているわけでありますから、そこをしっかり充実をしていく、そういった観点から実施をされた。
 他方で、二歳までの保育の無償化については住民税非課税世帯、また、保育園の食材料費についても、副食費の免除対象については年収三百六十万円未満相当の世帯の子供まで拡充するといったことで、そうした意味での低所得者への対応というのもあわせてとっているということであります。

稲富委員 もし義務であれば、当然それはそう言えると思います。ただ、義務保育でもありませんし、要するに、義務に向かっていくんだというのであれば、それは一つの理屈だと思います。ただ、それもわからないまま、十月一日を境に。これは、納税者に対して、広く薄く負担をしている人に対して、高額納税者である、例えば国会議員もそうですけれども、保育料が三万二百円だったのがゼロになりましたよということをどう説明するかという話なんです。
 今の大臣の話だと、ああそうですねと。恐らく、広く薄く子供から大人まで、払っている方が、これは消費税を充てているわけですから、それを公正と本当に感じるのかということです。それをどう説明をされるのかというのを伺いたいんです。大臣はどう説明されますか。

加藤国務大臣 私は、地元で今のような説明をさせていただいています。

稲富委員 そう言われてしまえばそうなんですけれども、広く薄く集めつつ、しかし、結果的に高額所得者が保育料がゼロになるということについては、広く薄く集めている消費税について、やはり公平感というのはどうかということを私は思います。それは、大臣は今の説明をされるということでしょうけれども、私はそう思います。
 次に移ります。
 国民年金保険料についてです。
 最後のページを見ていただきますと、これは定額一万六千四百十円です。これを見ていただくと、被保険者の納付者の率を書いております。国会議員は国民年金ですので、七百万円以上の三・四%に入っている。これを見ていただくと、低額の方々の方が納付者として割合が高いということなんですけれども。定額で所得に関係なく毎月一万六千四百十円というこの制度は非常に私は逆進的だと思いますが、これについては大臣はどのように、これは公平な制度と考えるかどうかということをお伺いします。

加藤国務大臣 もともと皆年金制度を入れるときに、どういう形で入れていくのか。当初は、サラリーマン、今で言う厚生年金みたいなものがあったわけでありますけれども、そうした中で、さはさりながら、特に当時は自営業の方も多かったわけであります。そうすると、労働契約に基づいて恒常的に賃金が得られる被用者と、所得も商売の状況によって変わる自営業者、特に課題は所得捕捉、所得把握の問題でありまして、一般的に被用者は源泉徴収、自営業者はそうではない、そういったことを前提にしながら、皆年金を入れるために、国民年金においては定額保険料と定額給付、こういう仕組みになっているわけであります。
 加えて、現在、所得が少なくてなかなか保険料が払われない方、当初は減免するかしないかということでありましたけれども、逐次改正をすることによって、今は、全く払えない人、四分の一だけ払う人、二分の一だけ払う人、四分の三だけ払う人、本来の金額を払う人ということで、本人の負担能力に、その減免の限りにおいてですけれども対応している、こういう仕組みになっているわけでありますので、そうしたこれまでの制度そして現状を踏まえながら、逐次そうした対応をとらせていただいている。
 加えて、現在、年金受給資格期間を二十五年から十年に短縮する、あるいは、今回の消費税の引上げにおいて、年金生活者支援給付金を支給する等の措置もあわせて進めているということであります。

稲富委員 この表は実際に納付している方ですので、減免の人は恐らく入っていないのではないかと思いますが。
 それは、確かに、取るときにある程度不公平であっても、歳出によってそれを埋めるということはもちろんありだし、それがまさに社会保障の一つのあり方だと思います。
 ただ、私がここをるる大臣にもお伺いしてまいりましたのは、やはり、それぞれの社会保障や税の再分配機能が非常に低下をしているんじゃないか。あるいは、もっと言えば、今の社会保障制度の問題は、本来行くべきところに行っていなくて、行かなくていいところに給付が行っている。
 例えば、さっきの保育料なんかを言うと、高額所得者の方の保育料をただにするということは、もちろんその他のことがあって決めている話ですけれども、私は必要ないと思いますね、私は。
 それで、定額の国民年金にしても、これは低所得者の方と高額所得者の方が同じ額を払っている、そして同じ国民年金、基礎年金をいただくというその制度は、非常に私は、払うべき人が払っている、あるいはもらうべき人がもらうという形にはなっていないんじゃないか、そういうことからこれまで申し上げてまいりました。
 二〇四〇年に向けての社会保障の改革を考えるということで、この格差の問題と、そして途中で申し上げました単身世帯について、相当世帯間の格差が広がっております。ぜひ、二〇四〇年に向けての社会保障改革、そのことを踏まえた対策を考えていただきたいなということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

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