国会活動

平成31年4月19日 厚生労働委員会「女性の政治参画について」等

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案件:
■女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案
■業務等における性的加害言動の禁止等に関する法律案
■雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の一部を改正する法律案
■労働安全衛生法の一部を改正する法律案

冨岡委員長 次に、稲富修二君。

稲富委員 国民民主党の稲富修二でございます。
 本日も質問の機会を賜りまして、まずもって御礼申し上げます。ありがとうございます。
 まず、女性の社会での活躍推進についてという点で、政治参画についてお伺いをいたします。
 政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が昨年成立をし、五月二十三日公布、施行となったわけでございます。
 私ごとで恐縮ですけれども、今ちょうど統一自治体選挙があって、私の地元は前半で、一応全て、県議会、市議会の選挙が終わりました。今、後半の最終盤のところでございますが、その選挙を見ながら、やはり女性の候補者に対する期待というのが非常に強くなっているのを私は肌で感じました。
 私の地元で申しますと、福岡県議会では十二名の方が立候補し、九名の方が当選、そして、福岡市ですけれども、政令市の中でいうと十九名の方が出馬をし、十一名の方が当選ということでございまして、改選前と比べて、福岡県議会でいうと八十七名の改選で女性の議員が九名ということで、一割を超えたということがあります。市議会は、六十二名の定数の中で十一名の方が女性ということで、これも二割弱ということでふえております。そういうことを非常に強く感じました。
 女性の議員がふえているということでございまして、きょうは内閣府の政務官にお越しをいただいております、そのことについて、まず所感をお伺いします。

舞立大臣政務官 お答えいたします。
 我が国の現状でございますが、まずは、国民の代表である政治の場に女性議員が少なく、衆議院議員の女性は約一〇%で、世界百九十三カ国中百六十五位と、国際的に見てもおくれている状況ではございます。
 なお、地方議会につきまして、今般の統一地方選挙におきまして、四月七日の道府県議会議員選挙及び政令指定都市議会議員選挙では、いずれも女性候補者、女性当選人の比率が過去最高となっており、また、四月二十一日に行われます市区及び町村議会議員選挙でも、女性候補者の比率が今、過去最高となっているところでございます。
 こうした統一地方選挙の状況を見ますと、昨年五月の政治分野における男女共同参画の推進に関する法律の施行を受けまして、政治の場への女性の参画が拡大した成果として前向きに評価しているところでございます。
 しかしながら、依然として、国家の基本政策を決める国会や生活に身近な施策を扱う地方議会におきましては、女性の参画が進んでいるとはいまだ言いがたい状況でございまして、引き続き取組を進めていきたいと考えております。
 以上です。

稲富委員 ありがとうございます。現場では、今政務官に御答弁いただいたように、やはり昨年通った法律から見ると、いまだ途上にあるという御認識だということでございます。
 やはり現場では、選挙をやる上でのまだまだ多くの障壁、壁がございます。それを具体的にどのように認識されているか、お伺いします。

舞立大臣政務官 内閣府が地方議会の女性議員に対してアンケート調査を実施したところでございますが、その中で、議員生活と子育てや介護等の家庭生活との両立が難しいこと、そして、政治は男性が行うものという固定的な考え方が強いことなどが女性議員の増加を阻む課題として挙げられておりまして、こうした状況が障壁となっているんじゃないかと考えておるところでございます。

稲富委員 ありがとうございます。
 これも私ごとで恐縮ですけれども、この統一選挙の前に、候補者になって少しでも地域のために一緒に頑張りませんかと、私も随分多くの女性の方にお声がけをしました。でも、各個別にいろいろな状況がありますので一概には言えませんが、共通してやはり課題があると思ったのは、まずお金の問題、資金の問題です。これは国がどうこうできるものではないと私は思います。
 もう一つは、時間です。特に子育て中の方に関して言うと、御主人がいて、子育てもやって、そして選挙活動をするなんてとんでもない、時間的な余裕がないというのが現状でございます。
 やはり、これはいつまでたっても、そういう時間がない中で、でも志だけでやってよといっても、現実的には非常に難しいです。ですので、何らかの対策が私は現実的に必要だと思います。先ほど、意識が変わらないということがありましたけれども、これは何らかの具体策がないと、いつまでたっても意識が変わらないということで、変わりません。
 ということで、どのような対策をしていくのかということをお伺いいたします。

舞立大臣政務官 女性議員の参画を阻む障壁の解消に向けては、議員活動と家庭生活の両立環境の整備、先生おっしゃられるように、お金とか時間の問題もあろうかと思います。そして、政治分野における男女共同参画の重要性に関する啓発活動などが求められていると考えております。
 政府といたしましては、各政党に対しまして、両立支援体制の整備を始めとした女性議員が活躍しやすい環境の整備等につきまして要請を実施するとともに、諸外国の取組も含む政治分野への女性の参画拡大のための多様な情報の収集、提供、そして、地方議会ごとに女性議員比率や両立環境の整備状況を見える化したマップの公表などを実施しているところでございます。
 引き続き、こうした施策を実施することによりまして、政治分野への女性の参画拡大が更に進展するよう、各党の御理解も、御協力もいただきながら取組を進めてまいりたいと考えております。

稲富委員 ありがとうございます。
 やはり、子育ての時間という意味でいうと、例えば、立候補される方の配偶者はその間休暇をとっていいだとか、あるいは、選挙期間中でもその前でも結構ですけれども、そういう間の子育てを見ていただく費用については公費で見るとか、何らかのことをしないとということが、現場で私が感じた非常に強い問題意識です。
 いずれにしても、女性議員に対する大きな期待というのは、私は、この流れというのはもう変わらないし、ますます強くなっていくものと思います。政府としても、今さまざまお取り組みだと思いますけれども、ぜひ加速化させて取り組んでいただきたいと思います。
 その上で、やはり待機児童の解消というのも、あわせて女性の社会参画の中で欠かせないことであります。累次にわたって、当委員会でも内閣委員会でもこれまでも議論されてまいりましたけれども、改めて端的にお伺いします。この解消に向けては何が最も必要だというふうにお考えか、お伺いします。

根本国務大臣 仕事と子育てを両立する、あるいは安心して子供を産み育てることができる社会、こういう社会づくりには、待機児童の解消は待ったなしの課題で、最優先で取り組んでおります。
 二〇一八年四月時点の待機児童、これは前年より約六千人の減少となって、十年ぶりに二万人を下回りました。ただ、まだまだ保育所等に預けられない親御さんがいらっしゃるという事実を真摯に受けとめて、引き続き、待機児童解消に向けた取組を推進させることが必要だと思っております。
 待機児童の解消を図るとともに、今、女性の就業率八割に対応できるよう、子育て安心プランに基づいて、二〇二〇年度末までに三十二万人分の保育の受皿確保に取り組んでまいります。
 また、待機児童の解消のためには、保育の受皿の拡大と同時に、これを支える保育人材の確保が不可欠であります。このため、これまで、二〇一三年度以降、月額約三万八千円の処遇改善に加えて、二〇一七年度からは技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善、さらに今年度から、新しい経済政策パッケージに基づいて更に三千円相当の処遇改善を実施いたしました。
 また、この処遇改善のほか、新規の資格取得の促進や就業継続支援、あるいは離職者の再就職の促進といった観点から、総合的な支援に力を入れて、必要な人材を確保していきたいと考えています。

稲富委員 ありがとうございます。
 これまでは、私は、受皿の整備、そして子供を預ける立場からしたときの仕組みというのが非常に中心的な議論だったと思うんですけれども、今おっしゃっていただいた保育士の処遇改善の、要するに供給者の方の立場でどう充実させていくかということが極めて中心的な議論にならなきゃいけないと思います。
 そういう意味でいうと、さきの本会議で我が党の西岡議員が処遇改善のことを質問させていただいて、今大臣に御答弁いただきましたけれども、これはまだまだやはり足りないと思います。これだと、幾ら受皿をつくっても、やはりそれを担う人材がここに来ない。その人材を国として支えるという意思をやはり強く示さないと、私はこの問題は解決しないと思います。
 需要サイドも重要です。しかし、私は、一番は、これからは供給サイドの、サービスを提供する側の充実をどう図るかということを、今年度はもうあれですけれども、来年度に向けて処遇改善を、我が党でも野党を含めて提案させていただいております、ぜひ前向きに、強く要望をさせていただきたいと思います。
 続きまして、法案について質問してまいります。
 まず、セクハラ防止対策の強化についてでございます。
 資料の一枚目は、今回ずっと話題になっております十一条の二のところです。二の一項のところで、国は、広報活動、啓発活動その他の措置を講ずるよう努めなければいけないということが書かれておりますが、広報活動、啓発活動その他の措置というのは何を指すのか、お伺いします。

小林政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の国の責務規定でございますが、セクハラを行ってはならない旨を明確にするとともに、事業主を含めた国民一般のセクハラに起因する問題への関心と理解を深めるため周知啓発を行うということで、そういった国民の関心、理解を深めるための周知啓発に更に努めるべきということを規定したものでございます。
 もともと、事業主の義務として、必要な措置を講じなければならないということは規定されていたわけでございまして、その前提として、ハラスメント、セクハラを行ってはいけないというのはある意味当然のことであったわけですが、それを改めて明示するとともに、国にその周知の責務を課したということでありまして、国としては、これまで以上に周知啓発に力を入れていく必要があるというふうに考えております。
 具体的に今年度について申し上げますと、ハラスメント撲滅のための月間というのを設けまして、全国的に集中的なキャンペーンを実施していきたいというふうに思っておりますし、それから、中小企業等に向けたハラスメント防止対策セミナーというのを積極的に行っていきたいと考えておりますが、こういった責務規定が入るということになれば、それを更に積極的なものにしていく必要があるというふうに考えております。

稲富委員 局長、具体的なことに言及いただきまして、ありがとうございました。
 その次の二項のところで、事業主は、研修の実施その他の必要な配慮というふうにありますが、これは具体的に何か、お願いします。

小林政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の、研修の実施その他必要な配慮ということでございますが、これは、自社の労働者に対して教育研修を実施するとか、それからハラスメントはあってはならない旨というのを改めて啓発、徹底していくといったようなことが考えられるところでございます。
 そして、今般、先ほど申し上げましたような、ハラスメントを行ってはならないという責務規定を明確にしたということもございまして、いろいろ御議論いただいておりますような、自社だけではなくて他社の労働者に対してもセクハラを行ってはならないというようなことも、ぜひ研修の中で取り上げてほしいなというふうに思っておるところでございます。

稲富委員 ありがとうございます。
 済みません、舞立政務官、もう次の質問はございませんので、御退席いただいて結構です。ありがとうございました。
 今具体的にお話をいただきましたけれども、より理念に近いものを書いていただいておりまして、やはり指針がしっかりとしたものでなければいけない。五人の参考人の方々からも、やはり実効性についてさまざまな言及がございました。罰則がない、企業名の公表がこれまでない、あるいは救済制度でも限界がある等々ありました。
 指針が必要であるということで、一体いつその指針が検討され、発出をされるのか、そのめどをお伺いします。

小林政府参考人 お答え申し上げます。
 パワハラ防止対策の支援につきましてでございますが、法案成立後、できるだけ速やかに審議会の方で議論を開始いたしまして、裁判例ですとか現場の実情等を踏まえて十分な検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
 その上で、具体的な時期でございますけれども、これは審議会の議論にもよるわけでございますが、私どもといたしましては、年内を目途にわかりやすい指針を策定いたしまして、丁寧な周知を行ってまいりたいというふうに考えております。

稲富委員 ありがとうございます。年内ということを言明いただきました。
 そこで、当委員会でも、きょう午前中もそうですけれども、何度も言及があった、あるいは質問があった、就活生に対するセクハラの問題です。
 これまで多くの方が質問され、けさもあって、大臣からは、そういったことに対してこのように御答弁をされております。「被害者が求職者や個人事業主などの自社の労働者以外の場合であっても同様にあってはならない旨を企業があわせて示すようになれば、」ということ。あとは、例えば「就活中の学生に対しても同様に注意を払うことは当然望まれます。」あるいは「就活中の学生に対するセクハラも同様にあってはならない旨を示すよう促していくことが必要だと考えております。」ということで、いずれも希望的なものにとどまっているということだと思います。
 ただ、先ほど局長からは、指針に何かを書くというふうにちょっと私は受け取ったんですけれども、改めて大臣に伺いますが、先ほど、年内に指針ができると。しかし、それまでは何もしないということと、私からすると同じです。であれば、もう就職活動は学生さんがしているわけで、年内に仮に指針があったとしても、これでも不十分だと言われている中、今この法案を審議していて、そして何にもしなくて年内をずっと待つというのは、これは政治として私はどうなのかとやはり思います。
 これは大臣として、この場でもそうですけれども、こうするんだ、それはやるのは先でもいいですけれども、指針に書くんだとか何らかのやはり意思表示を明確にしていただく必要があると思います。私だけじゃないです。これまで多くの委員が、このことはさすがに放置してはいけないということを言ってきたわけです。ぜひ大臣、よろしくお願いします。

根本国務大臣 指針は、当然、これから議論してしっかりと内容を固めていくわけであります。
 私も先ほど来申し上げておりますが、要は、責務規定を今置いていますから、例えば労働者に対するセクシュアルハラスメントを行ってはならないことに理解を深めること、あるいは他の労働者に対する言動に注意を払うよう努めるべきこと、これを国、事業主、労働者の責務として明確化しておりますから、就職活動中の学生に対しても同様に注意を払うことが当然望まれる。
 その上で、こういう責務規定の趣旨を踏まえれば、事業主が措置義務の予防措置として、就職活動中の学生に対するセクハラも同様にあってはならない旨を示すよう促していく。
 指針の内容は、これから具体的に議論して書き込んでいくわけですが、少なくとも、就職活動中の学生に対するセクハラも同様にあってはならない、こういうことは、指針をつくるに当たっても、今、国会の方でもこういう答弁を私もしておりますので、そこの方向性はしっかりと明確に申し上げておきたいと思います。

稲富委員 ありがとうございます。しっかりと取り組むというふうに伺いました。よろしくお願いします。
 それでは次に、議員提出の法案についてお伺いをいたします。
 私の資料で言うと二ページでございますが、十一条の三において、他社の労働者へのセクシュアルハラスメントに関し、加害者側の企業に雇用管理上必要な措置義務を定める理由、その意義をお伺いします。

岡本(充)議員 セクハラは、同じ会社の従業者間で行われる場合だけではなく、企業をまたいで行われる場合もございます。この場合、被害者側の事業主が十分な措置を講じていたとしても、加害者側の事業主がその労働者や役員に対してセクハラを行わないように措置を講じていなければ、セクハラの根絶を図ることができません。
 そのため、セクハラを徹底して防止するとともに、セクハラが行われてしまった場合に迅速かつ適切な対応を行い、労働者の保護を図るためには、企業横断的な対策が不可欠と言えます。
 このような理由から、私どものセクハラ規制強化法案では、加害者側の事業主に、その雇用する従業者が他社の労働者へのセクハラを行わないよう、事前及び事後の必要な措置を講ずることを義務づけております。

稲富委員 続きまして、どのような内容を想定されているのか。特に、後段に「当該言動に係る事後の迅速かつ適切な対応」と書いてありますが、具体的にお伺いします。

岡本(充)議員 お答えいたします。
 今の、事後の迅速かつ適切な対応その他の必要な措置としては、具体的には、セクハラを行った従業者本人のみならず、第三者からの聴取を含めた、セクハラに関する事実関係の迅速かつ正確な確認、セクハラを行った従業者に対する就業規則等に基づく戒告、減給、降格や懲戒解雇等の適切な懲戒処分、加害者がセクハラの重大さについて真に理解し、みずからの責任を認識してセクハラを繰り返さないようにするための研修の実施、加害者に対して厳正に対処した旨の社内への周知などを想定しております。

稲富委員 ありがとうございます。
 ちょっと閣法に戻りまして、一枚目なんですけれども、国家公務員というのは労働者に当たるんでしょうか、お伺いします。

小林政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の政府提出法案でございますけれども、国家公務員につきましては、一部を除きましてこの規定は適用除外ということになっております。

稲富委員 ということは、国家公務員に対しては、今回、セクハラに関しての防止強化をするということについてどのように対処するのかということは、いかがでしょうか。

小林政府参考人 国家公務員につきましては、一般職の場合は人事院規則、特別職の場合は特別法によるところになりますので、そういったところにおいて適切に対処いただきたいというふうに考えているところでございます。

稲富委員 地方公務員は労働者でしょうか。

小林政府参考人 お答えいたします。
 地方公務員は本法の適用対象になっております。

稲富委員 地方公務員の事業主は誰でしょうか。

小林政府参考人 お答えいたします。
 地方公務員の事業主でございますが、都道府県知事あるいは市町村長など、地方公務員法第六条第一項に規定をしております任命権者等ということになります。

稲富委員 大臣、この国家公務員のことなんですけれども、昨年起こった事務次官のセクハラの問題も、個別の事案ではなくて一般論でお伺いしますが、そういった国家公務員が起こしたときは今回の視野に入っていないわけです。
 なので、人事院勧告とおっしゃいましたが、人事院のところでセクハラ防止強化はするということでございますが、やはり厚生労働大臣としても、これはちゃんとするようにと私は言うべきだと思います。答弁は結構ですけれども、私はそう思います。国家公務員だけはここに入っていないという御答弁が今しっかりとありましたので、何らかそれは政府としてやはり取り組むという姿勢を示す上で、私は進めるべきだと思いますということを申し上げて、次の質問に移ります。
 議員立法の方に戻ります。
 カスタマーハラスメントについて、カスタマーハラスメント対策を設けるに至った背景、そして、今回、法律上の措置義務として規定する理由などをお伺いいたします。

大西(健)議員 御質問ありがとうございます。
 先ほども他の委員の答弁で御紹介しましたけれども、二〇一八年の二月に実施をされましたUAゼンセンのアンケート調査によれば、サービス業の現場で働く人の七三・八%が業務中に顧客からの迷惑行為に遭遇したことがあり、そのうち約九割は、迷惑行為にストレスを感じたと回答しています。また、顧客からの迷惑行為が近年ふえていると感じている人は、全体の四割近くに上っております。顧客からの迷惑行為は社会的にも大きな問題となっていると言わざるを得ません。
 顧客からの迷惑行為には、具体的な事例といたしまして、支払いがおくれている顧客の自宅に訪問した際、激怒した顧客に土下座を強要され、応じることで場をおさめたという土下座等の行為を強要するもの、あるいは、総菜の価格が間違っていると言われて確認を行おうとしたところ、待たせるなとどなられて三時間説教され続けたという長時間拘束を含むもの、焼きガニを提供したところ、焼きが悪いとクレームを言われてカニで顔を殴られたという暴力行為を含むものなど、刑法犯罪になるような極めて悪質な行為も少なくないと聞いております。
 日本には、お客様は神様ですという言葉がありますけれども、お客という立場を利用してこのような非常識な迷惑行為や悪質クレームを行ういわゆるカスタマーハラスメントは、セクハラ、パワハラと同様に、労働者の心身に深刻な影響を与えるものであります。また、近年、非常に人手不足となっておりまして、そのことの要因にもなっているものと思われます。
 そこで、パワハラ規制法案では、労働者の保護を図るために、カスタマーハラスメントについても事業者の措置義務の対象とすることにいたしております。
 以上です。

稲富委員 ありがとうございます。
 今御答弁いただきましたけれども、現場にとってすごく深刻な状況を生んでおります。人材の定着、人手不足ということを加速化させかねないということでございます。
 最後に、これを安衛法に規定するというのは非常に大きな意味があるかと思います。なぜ労働安全衛生法に規定するのか、その理由をお伺いします。

大西(健)議員 先ほども御答弁申し上げましたけれども、こうした消費者対応業務に係るハラスメントというのは労働者の心身に深刻な影響を与えるものであり、ひいては精神的、身体的な健康を害することにつながるものであります。このようなハラスメントの防止等のための措置については、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする労働安全衛生法に規定することが適当と考えられます。
 そこで、本法案では、労安衛法に事業者の措置義務等を盛り込むことといたしました。
 また、労安衛法に規定することによって、労働基準法を中心とする労働基準行政の枠組みの中で、つまり、労働基準監督署であったりとか労働基準監督官など、既存の行政体制による監督の対象とすることができると思われます。
 また、労働安全衛生法に定められている衛生委員会や安全衛生委員会など、既存の社内体制を利用できる点にもメリットがあると考えております。これらの委員会は、その委員の半数が過半数労働組合等の推薦を受けて選任されることとされておりまして、労使の意見を反映して、それぞれの事業場の実情に即したパワーハラスメント対策を講じることが可能になると考えております。

稲富委員 時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

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