活動報告

国会

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案件:所得税法等の一部を改正する法律案
いなとみ修二 主な質疑内容
(1) 航空機燃料税
ア 航空業界の先行きが依然不透明な中、軽減税率を縮小する理由
イ 減免措置以外の航空業界に対する支援策
ウ 空港使用料の軽減措置と合わせた減免額
エ 航空業界に対する機動的な対応の必要性についての大臣の見解
オ 創設の経緯、目的及び使途
カ 将来的な見直し、縮小の必要性についての大臣の見解
(2) 政策効果が明らかでない租税特別措置は設けるべきではないという考えに対する大臣の見解
(3) 内部留保課税の検討状況及び他国の事例
(4) 法人税の増税、累進税率化に対する政府の見解
(5) 特定税額控除規定の不適用措置の適用状況及び研究開発税制その他の措置に及ぼす影響
(6) 令和4年度の与党税制改正大綱に記載された企業の本来の使命に対する大臣の見解
(7) 政策効果が不明確な賃上げ税制の今後の見直しに当たって用いる基準
(8) 住宅ローン控除制度の見直し
ア 国が住宅取得を促進する必要性
イ 申告の誤りをなくすための政府の対応
(9) 住宅取得、教育資金及び結婚・子育て資金に係る贈与税の非課税措置
ア 格差の固定化につながらないようにするための措置
イ 制度による減収額
(出典:衆議院財務金融委員会ニュースより抜粋)

稲富修二 立憲民主党の稲富でございます。
質問の機会をいただき、ありがとうございます。
今回の令和四年度の改正の中にあります航空機燃料税、まだ余り取り上げられなかった、についてまず伺います。
航空機燃料税は、航空機に積み込まれた航空機燃料に課税され、航空機の所有者又は使用者が納税義務を負う。本則の税率は一キロリットル当たり二万六千円の従量税率であるということでございます。
航空業界は、旅客需要の大幅な減退によって未曽有の危機にあって、従業員の賃金、賞与はカットされ、年収三割減が二年続くという厳しい生活を強いられ、やむにやまれず、離職者が続出をしているという状況でございます。
島国である日本の国際間輸送や公共交通機関としての大きな役割を担うとともに、二〇三〇年六千万人のインバウンドを支える産業として期待をされているわけでございます。
資料の一枚目を御覧ください。この間の国際、国内の輸送人員数でございます。これは見て一目瞭然でございますが、二〇二〇年の二月から、上の方、国際線は減りまして、最盛期、二〇一九年、二百十一万人だった数が、二〇二〇年、三万人にまで減っている。国際線に関しては、ずっとそのままほぼ横ばいであるということ。国内線に関しては、同じく二〇一九年に最も多い輸送人数を記録しましたが、二〇二〇年からは、コロナの感染そしてそれが収縮と歩調を合わせるように数が上下をしているという状況でございます。
私は福岡ですので、飛行機で地元へ帰ったりすると、これがすごくよく、実感としても肌感覚としても分かりまして、二〇二二年、恐らくこれも、ここにはありませんが、国際線もそうですけれども、国内においても徐々に下がっている状況だろうということを感じております。
そこで、租特の規定によって、そうはいっても、政府としてもこれまで多くの取組をしてまいりました。軽減措置が講じられ、令和三年度税制改正で、キロリットル当たり一万八千円から、一年間の特例として九千円に軽減措置が拡大をされたということでございます。
で、来年度です。オミクロン株がまだ不透明な中、あるいは航空業界、これからまだどうなるか分からないという中、今回ではキロリットル当たり一万三千円ということで、軽減措置をより縮小するということでございますが、なぜそういう縮小をしているのか、まず御答弁をお願いいたします。

鈴木国務大臣  稲富先生が御指摘のとおりに、新型コロナの影響によりまして、航空会社が極めて厳しい経営状況となっておりました。
そういうことを踏まえまして、航空燃料税につきましては、一年限りで軽減措置の大幅拡充を行ったところでございます。
そして、令和四年度におきましては、航空会社の経営状況に一定の改善が見られることを受け、令和三年度に行った軽減措置をそのまま維持することはいたしませんでしたけれども、新たな変異株の発生等もあり、依然として厳しい状況にある中、航空燃料税についてはキロリットル当たり一万三千円とすることとしたところでございました。
こうした措置を通じまして、令和四年度においても、引き続き、航空ネットワークを維持、確保するとともに、需要回復後の成長投資を下支えしてまいりたい、そのように考えているところでございます。

稲富修二 ありがとうございます。
資料二を御覧ください。上の方ですね。
この訪日外客数の推移ということを見ていただくと、航空産業の非常にその他の産業と大きく異なることは、二〇一九年まで、国として二〇二〇年四千万人という目標を掲げて、東京オリンピックに向けて、ある意味、駆け上がって成長してきた産業ということでございます。ですので、二〇二〇年、二〇二一年と、がたっと崖のように落ち込んでいるのが分かるかと思います。成長をずっと続けてきたということ、それが突如として下がったということで、それまで、これも飛行機を使われている先生方も御実感されているように、機材が変わって、あるいは、要するに、設備投資を随分とやってきたわけです。それが二〇二〇年、がくっと下がっているという状況で、それが他の産業と大きくまた異なる状況かと思います。したがって、先ほど申し上げたように、離職者等も出ざるを得なくなっているということで。
こういう今の状況の中で、国としても、当然、様々な措置で入国制限をせざるを得ない場面もあったかと思います。したがって、その減収のうち、一定程度、やはり、国として減税措置その他を含めての支援が必要だということは私も思います。
そこで、今減税のお話をいただきましたけれども、その他、国としてどのような対応をされるのか、お伺いをいたします。

鈴木国務大臣  燃料税の減免につきましては先ほど申し上げたとおりでございますが、そのほかについては、他業種にも関わりますが、雇用調整助成金等、そうしたメニューで対応をしていきたい、そう思います。

稲富修二 ありがとうございます。
空港使用料の減免ということも併せて国としてされるものと思いますが、ごめんなさい、これはちょっと通告しておりませんでしたが、合計で幾らぐらいの減税幅か、これは事務方で結構ですので、今おっしゃっていただいた今回の減税と、空港使用料の減免、合わせてどれぐらいの規模かということをお答えをお願いします。

住澤政府参考人  お答え申し上げます。
お尋ねは、航空機燃料税の減免額と空港使用料の軽減措置、これを合わせて幾らかというお尋ねと理解いたしましたが、よろしゅうございますでしょうか。
そういう前提でお答え申し上げますと、令和三年度につきましては、総額で千二百億円、このうち航空機燃料税の減免額が三百億円でございます。令和四年度につきましては、総額で七百億円、このうち航空機燃料税の減免額が百九十億円でございます。

稲富修二 ありがとうございます。
大臣、これ、先ほど、数字を、旅客数の変移を見ていただいたと思うんですけれども、昨年度よりも来年度の方がより大丈夫にはなっているのではないかという予想の下、減税幅を縮小し、対策についても、先ほど御答弁ありましたけれども、一千二百億から七百億という減少をしたということだと思うんですけれども、これはまだ不透明だと思うんですよね。なので、是非機動的にここは対応していただきたいなというふうに希望を申し上げるわけですが、何か一言、是非よろしくお願いします。

鈴木国務大臣  航空会社の経営状況につきましては、昨年よりも少しは改善したとは思いますが、しかし、新たな変異株の状況もございます。そうしたような状況を今後ともしっかり見極めつつ、まずは足下の公租公課の減免をしっかり実施していきたいと考えております。

稲富修二 これから不透明な中、是非機動的に対応いただきたいと思います。
この航空機燃料税のそもそもの問題を指摘したいと思います。
この燃料税については、資料二の下の方を御覧いただきますと、事業者から一般会計に繰り入れられている部分と地方への配分があるということでございます。空港整備等の特定財源ということの位置づけかと思いますが、そもそもの設立の経緯、目的、使途について、簡単で結構です、御説明をお願いします。

鈴木国務大臣  航空機燃料税でありますが、これは、空港整備等の財源確保の観点から、昭和四十七年四月に創設をされ、その税収は、国、地方の空港整備や維持運営費等の財源として使われております。

稲富修二 ありがとうございます。
約五十年前。先日、我々議論している住宅ローン、住宅促進の税制とほぼ、たしか四十七年だったかと思います。五十年続いているわけでございます。先ほど御説明ありましたように、当時は空港も建設をしなければいけないという事情があって、そのために、課税をして、それを財源として使ってきたという経緯がある。その当時の意味は分かります。
しかし、これだけ空港もたくさんできているということ、また、もう五十年たっているということ、そして、空港経営そのものの改革が必要であるということ、国としても取り組んでいること、また、燃料税そのものが諸外国にはない税、要するに、日本の航空会社のみに課税をされるということ、グローバルな競争に勝ち抜くために、日本の航空会社だけが負担しなければいけないというのはちょっとどうかということを併せて考えると、やはり将来的にはこの税そのものを見直す、段階的に縮小すべきという方向にあると思いますが、大臣の見解を伺います。

鈴木国務大臣  先生から、創設以来五十年近くたって、時代背景も変わってきているというようなことのお話もございまして、御指摘のような御意見があるということは承知をしているところでございます。
また、一方におきまして、現在も、各地の空港の機能強化をしなければいけない、あるいは老朽化対策をしなければいけない、これは重要な課題でございます。そのために、航空機燃料税を廃止縮小するということは適当ではない、そのように思っています。

稲富修二 是非このコロナへの機動的な対応と、また、税については、その設立の経緯あるいは趣旨を踏まえて、今後、対応していただきたいというふうに思います。
次に、賃上げ税制に移ります。
昨日、伴野先生が、その効果について、多角的にいろんなアプローチで質問されました。この効果について、昨日、局長さんが様々、政府の公式見解ではないけれどもということで、幾つかこういう調査結果があるということをお示しをされました。
それで、私、その結果を見たんですけれども、まず、平成二十九年の内閣府のディスカッションペーパーというものでございます。これには、確かに、二〇一三年から二〇一六年にかけて一・四六兆円増加だということで、結果があるわけですけれども、そもそも、これ、減税額の幅として八千億の減税をしているわけでございます、その間。したがって、それに対して一・四六兆円の増加をしたということで、まあ、言うと、倍以上の増加にはならないということがはっきりしている、この結果ではそういうことが言えるということ。
それと、もう一つ、経産省のでしょうか、平成二十九年の所得促進税制の効果測定等に関する調査結果の中で、賃上げの後押しをしたという方が、大いに後押しをしたという企業が二四・四%、後押しをしたが三七・五%ということで、約六割ちょっとがこの税制によってすごく、要するに賃上げをしたということもおっしゃいました。しかし、これを見ますと、大いに後押ししたというのは四分の一にすぎないわけでございます。
それで、資料三を御覧ください。
同じく、日本政府データカタログサイトというところの経済産業省の中の資料の中にあるデータでございます。令和元年度企業雇用状況等に関する調査研究というもので、中小企業に対する部分で、アンケートで、賃金を引き上げた理由のところで、所得拡大促進税制の適用を受けるためというのは一・三%、令和一年の予定、今後もですね、促進税制の適用を受けるためというのは一・三%にすぎないということでございます。
この委員会でも、この効果はどうなんだということは様々な委員から、私もそうですけれども、申し上げ、あるいは、質問も多岐にわたってありました。なかなか測定するのは難しいですよというのが政府のこれまでの御答弁なんですよね。
しかし、租特のところで、ここはちょっと私は少数派かもしれませんが、効果のはっきりしないものについて、そもそもやめるべきじゃないかというのが私の見解なんですね。これは私個人の見解です。租特は、これまでも議論ありましたように、税制の中立、公平、簡素という原則を破るものである、ある意味、政策誘導である。だからこそ、それが意味のある、効果のあるものじゃなければやってはいけないということが原則とすれば、効果が要するに分からないというものに対してはやるべきじゃないんじゃないかと私は思うわけですが、大臣、見解をお伺いをいたします。

住澤政府参考人  お答え申し上げます。
委員御指摘のように、租税特別措置は、税制の公平、中立、簡素という原則の例外を設けるものでございますので、やはりその政策効果でありますとか必要性についてきちんと検証していくべきだという御指摘は、まさにそのとおりかというふうに存じます。
また、この賃上げ税制の効果につきましては、先日来御説明申し上げておりますように、この税制の効果だけを取り出してその効果の測定をするということはなかなか難しいというふうに申し上げているわけですけれども、不断に、適用状況など活用可能なデータはきちんと活用しながら検証を続けていくことが必要だというふうに考えております。

稲富修二 ありがとうございます。
そこで、今、要するに、税制を使って賃金を引き上げると、その他の政策も使って、併せて。そこのベースになっている与党の税制大綱の中にこういう表現があります。「近年の累次の法人税改革も、意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ない。」と。先ほど来ありましたように、課税ベースを広げて税率を下げて、政府としては努力をしてきた。しかし、意図した成果、すなわち人への投資や設備投資を十分に企業はやってこなかったんじゃないかということかと思います。
ここの表題には「未来への投資等に向けた経済界への期待」、期待というふうに書いてあります。税制その他の施策を通じて企業の利益を吐き出そうということかと思うんですが、先ほど申し上げましたように、はっきりしないというものでありますので、私は、王道はやはり課税をして分配をするということだと思うんです。企業への、言うと、投資に期待とすることは政府の役目ではなくて、課税をして分配をするというのが政府の役目であると思うわけです。
だから、これをやっていると、あとはどうなるのかというと、やはり内部留保に課税しちゃいいんじゃないか。あるいは、先ほどありましたけれども、法人税を増税しなきゃいけないんじゃないかという議論にやはりなってくると思うんですよね。
そこで、ちょっと伺います。内部留保金課税についてです。これは私が賛成している、反対しているということではなく、議論にもまだ相当上っているわけではございませんので、現状の政府の考え方を伺います。
内部留保金課税、利益剰余金は、二〇二〇年から、二〇一五年で八十兆円増え、二〇一五年から二〇二〇年まで百兆円増えているということで、今五百兆円弱というところまで来ている。ここに対する課税について、政府として検討しているのか、あるいは、これって二重課税になると考えるのか、他国はどうなっているのか、見解を伺います。

鈴木国務大臣  内部留保への課税でございますが、これにつきましては、先生もお触れになりましたけれども、二重課税に当たるとの指摘がございまして、慎重な検討が必要になると考えております。政府におきましても、具体的に検討はいたしておりません。
一方、内部留保を企業がため込むだけではなくて、それを投資や賃金引上げ等に積極的に取り組むことは、これは重要なことと考えておりまして、そのために、今般の税制改正において、賃上げに係る税制措置の抜本的強化、オープンイノベーション促進税制の拡充を行うところでございます。
なお、内部留保課税と類似したものが外国にあるかということでございますが、他国の事例につきましては、アメリカや韓国においてはいわゆる内部留保に課税する制度が存在をしている、そのように聞いております。

稲富修二 ありがとうございます。
法人税について伺います。
当委員会でも、法人税の国際的な引下げ競争というのは一息、一定のルールの下で落ち着いたということでございますが、こうなると、じゃ、内部留保金課税ができない、あるいはしないとなると、法人税の増税はどうするんだ、じゃ、そっちの方かということになろうかと、議論がなるかもしれないということで、法人税の増税について考えているのか、あるいは、我が党でも言っておりますが、累進税率化、多段階化というのは考えるのか、政府の見解を伺います。

鈴木国務大臣  法人税率につきましては、稼ぐ力の高い企業の税負担を軽減をして、積極的な投資や賃上げが可能な体質への転換を促す観点から、平成二十七年度、二十八年度税制改正における成長志向の法人税改革において、租税特別措置の縮減、廃止等により課税ベースを拡大し、財源をしっかり確保しながら法人税率を引き下げたところでございます。
今後の法人税制の在り方についてでありますが、これも、これまでの改正の趣旨、経緯のほか、経済社会の構造変化も踏まえながら検討する必要があると考えております。
それから、法人税の累進税率についてでありますが、法人税につきましては、法人は、自然人である個人と異なり、税負担を回避するために会社分割を行うというふうなことも可能であること、また、法人税制は、企業の規模、形態に対し中立的であることが望ましいことなどから、累進税率ではなくて単一税率を採用しているところでありまして、法人に対する累進税率の適用には課題があると考えております。

稲富修二 ありがとうございます。御答弁ありがとうございました。
続きまして、今回の法案の中の特定税額控除規定の不適用措置の見直しのところです。
去年でも、今年でも、直近のところで、この不適用措置がどういうふうに適用されているのか、これが研究開発税制その他の租特にどのような影響を与えるのか、政府にお伺いします。

住澤政府参考人  お答え申し上げます。
特定税額控除規定の不適用措置でございますが、これにつきましては、私どもが公表しております租税特別措置の実態調査の対象にはなってございませんで、と申しますのも、この実態調査の対象になっているのが税負担の軽減を図る法人税の措置ということでございますので、対象になってございません。
そういったこともございまして、この詳細を把握することはなかなか難しいということは御理解いただきたいと思いますが、令和二年度の税制改正におきまして、この措置の改正をいたしました際に、増減収額は僅少ということで計上いたさなかったわけですけれども、その際に民間のデータベースを用いまして推計をいたしましたところ、国内投資が減価償却の三割に満たないとか、あるいは人件費が増加していないといったような、利益が増えているにもかかわらずですね、そういったような企業の研究開発費が研究開発費全体に占める割合というのは大体〇・一%ぐらいといったようなデータがございましたので、恐らくそういった企業全体の研究開発に与える影響というのはかなり小さいというものだというふうに考えております。

稲富修二 ありがとうございます。
影響は小さいということでございますが、今回、いわば賃上げ税制の中でここはむちの部分で、税制の促進のあめとむちを使ってより賃上げを促進をするということなんですけれども、賃上げというのはやはり高度な経営判断だと思うんですよね。このような政策をやって何とか賃上げをしようとすること、あと、ここも私は多分少数派かもしれませんが、今回、大企業に対するマルチステークホルダー宣言というのを要件にするとか、効果もよく分からないようなことを企業に求め、そしてそれを使って何か政策を実行しようとすることがどうも私は、何というか、よくないんじゃないかというふうに思っております。
それで、資料の四を御覧ください。大臣、ちょっと質問が飛びますが、与党の税制大綱のところで、下線部のところでこういう記述がございます。企業が研究開発や人的資本などへの投資を強化し、中長期的に稼ぐ力を高めるとともに、その収益を更なる未来への投資や、株主だけでなく従業員や下請企業を含む多様なステークホルダーへの還元へと循環させていくことを通じ、企業としての持続的な成長を達成するという本来の使命を果たしていくと与党税調は書いておりますけれども、この企業の本来の使命、ここに書いてありますけれども、大臣もこのように思われていらっしゃいますか。

鈴木国務大臣  昨年十二月に取りまとめられました令和四年度の与党税制改正大綱におきましては、稲富先生御指摘の考え方が税制改正の基本的な考え方として示されております。
このことにつきましては、私も同様の見解でございます。

稲富修二 企業の本来の使命ということで、大上段にここにいろいろ書かれてあるわけですけれども、私は、企業の本来の使命は利潤の追求であって、それ以上のことを企業にいろいろ求めていくというのは非常に難しい話だなと、非常に、何というか、管理的な経済といいますか、非常に私はここに違和感を感じております。
この与党大綱の中で、先ほど、企業への期待という項目もあって、こうすることを期待している、法人税を下げた、法人税改革をしたけれども企業はそれに応えていない等々の表現があって、いわば企業にそういうことを要請をする、期待をするということなんですよね。
でも、先ほど申し上げましたように、企業は利潤を追求し、政府はそこから税金をいただいてそれを分配するということに私は特化をした方がいいと思います。
この税制の中で私が問題だと思うのは、二年後、またこの雇用促進税制は恐らく議論になると思うんです。本当にやめられますかということなんですよ。効果も分からない、八年続けて、今回は法案としてやって、効果も定かではない、難しいから分からないということを更に二年続けるわけです。
大臣、これってやめられますか。賃金がその間ずっと上がって、上がってですよ、上がって、もう迷いなくこの税制は要らないとなればそれはいいですよ。ならなかったときに、ぐんぐん上がらなかったときにやめられますかということなんですよ。
住宅ローン減税、もうこれも五十年近く続いてきた。その目的、使途、私は格差に寄与していると思いますけれども、そういった問題もあるにもかかわらず五十年続いているんですよ。これも、果たして、二年後、見直すと言って、やめられるんですか。何を基準にやめるんですか、効果も分からないのに。
ここは、だから政府がどこまで、それに介入し出すと、やり出すとやめられなくなるんじゃないかと危惧しています。八年間で二兆円の税金を使ってきました。それに、効果も分からない。二年後、見直しです。大臣、どうやって見直しますか。是非お答えをお願いします。

鈴木国務大臣  極めて一般論になりまして恐縮でございますけれども、租税特別措置につきましては様々な御意見があるわけでありますけれども、やはり、本当にその時代時代の、必要性があるのか、あるいは有効性があるのか、そういうことをよく見極めた上で不断の見直しを行っていくということ、一般論でありますけれども、そういうことであると思います。

稲富修二 今の段階ではそういうお答えだろうと思います。
ただ、やる以上は、どういう効果があるのかということをやはり見ないと、この見直しが実質はできず続いていくということを大変私は心配をしております。
続きまして、住宅ローン減税についてお伺いします。
これも、当委員会でもう御答弁ありました。住宅取得、持家の促進であり、内需の拡大、この二つが目的なんだということでございましたが、もう一度伺います。要するに、賃貸ではなく持家を促進する、国が住宅取得を促進する必要があるのかということ、この一点。簡潔でも結構です。お答えをお願いします。

鈴木国務大臣  先生の御質問は、なぜ国民の住宅取得を国が支援する必要があるのかということでございますが、住まいはやはり生活の基盤であると思います。様々なニーズに応じた住まいの確保を支援していく一環として、住宅取得については住宅ローン控除の仕組みが設けられているものと承知しております。
その上で、今回の見直しでは、中所得者層以下の納税者への支援の充実を図るとともに、会計検査院からの指摘への対応や二〇五〇年カーボンニュートラルの実現などの観点から、必要な改正を行った上で、適用期限を四年間延長するものでございます。
住宅ローン控除も含めた住宅政策全般の在り方につきましては、所管いたします国土交通省とも連携をしつつ、引き続きよく検討をしてまいりたいと考えております。

稲富修二 ありがとうございます。
次に、制度の簡素化と納税者に対する周知、広報の徹底についてお伺いします。
住宅に関する税制、土地建物は非常に複雑でありまして、土地建物を取得するとき、あるいは保有時、国であり、県、市、それぞれ固定資産税、取得税、都市計画税等あるということで、非常に複雑でありますし、一生に何度も出くわすという状況でもないということでございます。
平成三十年の十二月に国税庁が、平成二十五年分から平成二十八年分にかけて住宅ローン控除に係る誤った申告を発表しております。他の制度との併用による控除計算の誤り等です。最大約一万四千五百人について過大な控除が行われていたという発表をされました。
本当に複雑な制度で、今回も要件が変わるということで、より、こういう複雑な制度を活用し、誤りのないようにするためということで、制度の周知、広報の徹底等が必要かと思いますし、制度の簡素化というのも必要だと思いますが、政府の対応、見解を伺います。

鈴木国務大臣  住宅ローン控除制度でございますが、今回の改正によりまして、住宅の環境性能に応じて減税内容が変わります。その点につきましては、国土交通省から本制度の利用者等に対して分かりやすく説明するなど、制度の正確な運用に努めていくものと承知をしております。
また、先生から御指摘のございました会計検査院からの指摘でございますが、所得税、住宅借入金等特別控除と贈与税の住宅取得等資金の贈与の特例、二つある中で、そのいずれも申告をしている場合等に関しまして、納税者の申告誤りが多く見受けられたとの指摘を受けたものであります。それを受けまして、国税庁では再発防止策を講じていると聞いてございます。
改正後の住宅ローン控除制度におきましても、国税庁において、納税者の方に申告ミスが生じないよう適切な広報、周知に努めてまいりたいと思っております。

稲富修二 是非、やはり制度が複雑になればなるほどこういうことが起こると思いますので、より簡素なという原則に立ち返るようお願いを申し上げます。
最後に、時間が限られておりますので、贈与税の非課税措置についてお伺いします。
今回の住宅取得等資金に係る贈与税非課税措置の見直しがありました。それと同時に、贈与税の非課税措置は、教育資金の一括贈与、あるいは結婚・子育て資金の一括贈与についても非課税措置があります。これら非課税措置について、税制調査会の中期答申からは、やはり格差の固定化につながるのではないかという懸念の声がある。当委員会でも何度かお話が出ました。与党大綱でも、不断の見直しが必要だということでありますけれども。
この住宅取得、そして結婚、そして教育資金、これらがそうつながらないような措置をどう検討されているのか、お伺いします。

鈴木国務大臣  住宅取得等資金を含む各種の贈与税の非課税措置につきましては、与党税制調査会の大綱において、格差の固定化防止等の観点を踏まえ、不断の見直しを行っていく必要があるとの指摘がなされているほか、稲富先生御指摘のとおりに、政府の税制調査会の答申におきましても、格差の固定化につながりかねない側面があり、機会の平等の確保の観点等を踏まえ、その在り方についても検討していく必要があるとの指摘がなされているところでございます。
財務省といたしましても、こうした御議論を踏まえまして適切に対応をしてまいりたいと考えております。

稲富修二 ありがとうございました。
済みません、ちょっと事務局に質問を一つ。住宅、教育、結婚・子育て、それぞれの減税幅について御答弁をお願いします。

住澤政府参考人  お答え申し上げます。
住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置につきましては、令和三年度予算ベースで五百九十億円程度の減収となっております。同じく令和三年度予算ベースで、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置につきましては、二百十億円程度の減収となっております。結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置につきましては、僅少というふうに見込んでおります。

稲富修二 ありがとうございました。
この非課税措置そのものは私も大いに活用すべきという立場でございますが、先ほど大臣に御答弁いただいたように、格差につながらない様々な対策を講じていただきたいと思います。
以上で終わります。ありがとうございました。

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