広報誌

かわら版 No.3

「一人暮らし世帯が増える」
 

 「一人暮らし」。寮生活の長かった私は学生時「一人暮らし」に憧れていました。
当時は、一人暮らしと言えば、親元を離れた学生や社会人で結婚するまでの若い世代の暮らし方でした。
しかし今や「一人暮らし」世帯が夫婦や子育て世帯よりも多く、高齢者の暮らし方になりつつあります。
 
 先月世帯数の将来推計が発表されました。福岡県は一人暮らし世帯が2015年37%から2040年41%に上昇する。
全国的にも2025年には全ての都道府県で一人暮らし世帯が最大世帯になるとのこと。原因は、長寿化と未婚化の進展です。
両親と子どもの四人で食卓を囲むという風景は少数世帯になりました。
 
 「一人暮らし」を楽しめる場合もありますが、必ずしも楽しいばかりではありません。
孤独を生み、高齢者の場合であれば、貧困と介護のリスクにさらされる可能性があります。
最悪の場合は「孤独死」という痛ましい事件となってしまいます。
 
 五月十五日厚生労働委員会で、この問題意識から、「一人暮らし」世帯が増加し我々の生活が大きく変わること、これまでにない多くの課題を引き起こすこと、「一人暮らし」世帯の対策が必要であることなど、問題提起と提案をしました。
「一人暮らし」でも安心して暮らせる社会にするためです。
 
 英国では昨年「孤独担当大臣」を新たに設置し「孤独」による課題の対策に政府が乗り出しました。
我が国も、英国を参考に、「孤独」を引き起こさない社会政策を実行し、縦割りでバラバラになっている政策をまとめることで、将来不安をなくすことが必要です。
 
 私は、これまで国会で6度にわたり「一人暮らし世帯」増加問題を取り上げ、対策の必要性を訴えてきました。
これからもこの問題にしっかりと取り組んでまいります。皆様方のご意見ご提案をお待ちしております。

令和元年5月17日
  衆議院議員 いなとみ修二

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